1. 自分の身体は自分で治す

医師になって34年(2021年現在)。 当初、ずっと病気や痛みは医者が治すもの、と思い込んでいました。世間一般でも完全にそう思われているでしょう。

現代医学(西洋医学)では、手術で病巣部を取ってしまったり、人工的に再建したり、外来ではもっぱら薬と注射で対症療法を行なっています。勿論、救急時にはとても必要な医療なのですが、果たして慢性的な疾患に対してベストの医療と言えるでしょうか? 現在病院通院している90%の人は、慢性的な症状、疾患でかかっています。

整形外科医としてたくさんの手術をさせていただいた経験、14年間同じ総合病院で勤めて積み上げた経験、、 そこから導き出された答えは、現代医療は慢性的な痛みや病気の治療としては決して本質的なもの、人を本当に健康にするものではなく、対症療法として一時的に症状が軽くなったとしても根本的には何の改善にもなっていないために、病態は長引くしむしろ年齢とともに悪化していくことが圧倒的に多いという事実でした。(だから薬の量ばかり増えていくという現実があります。)

そこを実感として体験した私は、2010年に開業して、現代医療以外に人を元氣にする医療はないか、と探求することになりました。

東洋医学、精神世界、エネルギー医療、一時は霊的な世界まで学び実践しましたが、どれもピンと来ない中で出会ったのが「天城流湯治法」でした。それまで、「何とか自分が勉強して、腕を上げて患者さんを根本からよくしたい」との想いで医師をしていましたが、天城流のコンセプトが「自分の身体は自分で守る」という、初めて出会ったセルフケア、自律医療の概念でした。

この概念こそが、私が長い間探し求めていた真の医療だと直感しました! 現に、それまでの整形外科治療ではなかなか改善しなかった諸々の痛みが、天城流の手技では短時間に改善されていくのでした。しかもその手技は本人が自ら行えるものなので、病院要らず、医者要らず、という理想的な世界がもたらされるツールと言えるでしょう。(私が目指す最終的なところは、救急時以外は医師、病院は要らないという、まさに自律の世界です。)

杉本錬堂氏(師匠)が独自に築き上げたこの素晴らしい医療概念と手技により、ひらの整形外科クリニックは全国から患者さんに来ていただける自律医療の拠点となりました。

しかし、さらに2018年にレノンリー師が広めている武学に出会ったことで、本当の「自律」の意味を身体で実感することになりました。

武学の2本軸が、「志」と「禮法」です。

先に書いた通り、「志」がなければ人生の意味がなく、身体も虚な状態になっていきます。そして、志を成就するために身体のエネルギーを滞りのない良い循環の状態に保つのが「禮法」です。秘伝とされていたこの禮法を行うと、身体も精神も、見えないエネルギーまで「ゼロ化」して整います。この状態こそが、日本語で「元々のエネルギー状態=元氣」という状態なのです。

即ち、病気ではない元氣な状態、健康な状態であるためには武学の禮法(やその先の禪法)が最もシンプルで強力なものとなるのです。

私たち、特に日本人が普段から行なっている「礼(お辞儀)」をきちんとするだけで、驚くほど身体も心も整うのです!(ワークや体験会に来ていただければ誰でもその場で体感できます。)

真の自律医療、「自分の身体は自分で治す」ことがこれからの時代には必須であり、そのために天城流や武学という、かつて一般の人が知る由もなかった秘伝が今この時代に降りてきているということに深い意味を感じるし、それを世に広めて下さっている杉本錬堂師匠(天城流創始者)、レノンリー師匠(武学正統継承者)には感謝しかございません。